風の谷のナウシカ

 「風の谷のナウシカ」を観た。初めて観たのは遥か遠い昔、その時揺れ動いた心のときめきは新鮮な響きを残して胸の奥の方にまだ確かにある。宮崎駿の描き出す世界は、どこか懐かしく、心の大切なところに直につながっているような感覚をもたらしてくれる。とても心地良い。そこには、自然があり、自然の摂理があり、神の意志があり、はるかに及ばない見えない力がある。
 自然の懐はでかすぎる。
 私は、時に、百姓にもがき、百姓に苦悩する。
 ナウシカを久しぶりに観て、百姓という仕事、ひいては農を通しての自然との関わり方や世の動きについて、改めて考えさせられた。そして、見ようと思えば、眼差しをそこに向けさえすれば、ナウシカ達の世界は、例えば日本のどこにいても足元から無限に広がっている、とりわけ百姓は、その世界をより感じられるところに身を置ける、山ふもとの田んぼにいて鹿や猪が出てくることもしかり・・・彼らは山の主であり、神なのだ、おそらく。
 それに腹を立てる私は、心優しいナウシカに大いに見習うべきものを見た。でも理想と現実は時に近いようで遠い。
 「風の谷のナウシカ」、いい映画だな、ホントに。