冬鳥/渡り鳥

 今朝も冷えた。気温もなかなか上がらない。風も強い。少し穴掘り作業をしたら体が温まった。昼の小さな畑での収穫は、空気の冷たさの中に降り注ぐ日差しが暖かくて気持ちが良かった。家で食べる僅かな野菜を収穫した。とても地味だ。でも地味がいい。沢池は薄氷が張っていたが、冬鳥として渡って来るマガモで賑わっていた。池の畔に備え付けの大きな双眼鏡を覗くと、それははっとするほどとても美しくて、一瞬彼ら彼女らの世界に入り込んだような感覚を覚えた。胸の中が暖かくなった。彼らは楽園に暮らしているのだと思った、大げさではなく。