晴れているかと思えば雨が降る、雨が降っているかと思えば晴れてくる、この繰り返し、十数回、まるで定期便のように北風に乗って凄い勢いで雨雲がやってくる、風は強く冷たく、雨が降りだすと突風が吹く、とても強く、時にはみぞれも混じる、冬の終わりを、または春の訪れを告げるかのような天気だった。はたまた何かの変わり目を予期させる、そんな雰囲気さえあった。それほど、天気に何かの意志を感じさせるほど激しい天気だった。





農作業の合間に雀を見ていた。雀は風や雨にもお構いなしに賑やかにやっていた。近年、雀は著しく減ったと言われるが、いるところには結構いる。こうして彼ら彼女らを眺めていると何かしらの豊かさを傍受しているような気分になる。うん、つまり同じ空間にいっしょにいることが楽しいのかもしれない。

