今日は一日中、北寄りの風が強く冷たかった。昼間は太陽が照り付けそれなりに暖かったが、午後になり太陽が雲に隠れてしまうととても寒くなった。今日からいよいよ種もみを水に浸け始めた、いわゆる浸種だ。積算温度(平均気温×日数)でおよそ100℃から120℃くらい水に浸けておくと発芽準備が整う。一般的な慣行農法では浸種の前に薬剤で種子消毒が行われる。色々な苗の病気を防ぐためだ。種もみを60℃くらいのお湯に10分くらい浸けて殺菌するというやり方もある。無農薬栽培で今最も一般的に実施されている温湯消毒という方法だ。おすすめできる最も有効な方法だと思われる。聞かれたら人にはこの温湯消毒をすすめる。でも当農園では私のこだわりで(つまり殺菌というのがあまり好きではない)浸種の前に乳酸菌や酵母を糖蜜で培養した液に浸ける(これは昔山形県の農家に教えてもらった方法だ)。種もみのまわりには自然由来の良い菌(稲の生育を助けるという意味で)もいるだろうから、すべてを殺菌してしまわずに何とか共生できないだろうかという思いなのだ。そこそこ折り合ってやっていけるだろう、そう思っている。
葉桜の季節だ

乳酸菌や酵母を糖蜜で培養した液の中に種もみを数時間浸ける。液の色はほぼ糖蜜の色。